「将来に向けて資産運用したいけど、何から始めたらよいのかわからない。」
「少額から始められる簡単な資産運用は何?」と思っている方は多いのではないでしょうか。
単に資産運用と言っても、種類がいろいろあって自分に合っているのはどれなのかわからないですよね。
日本人が資産運用をしている人の割合は、ここ数年で変化しています。若年層の個人投資が拡大したことが大きな理由で、2021年の調べでは25歳~69歳で21.1%の人が投資をしています。
やはり老後2千万円問題やコロナによる不安から、自分でお金を増やしたい気持ちが働いているのでしょうか。
そこで今回は資産運用歴6年の私がおすすめな、失敗しにくい資産運用の方法をご紹介します。
なぜ資産運用が必要なのか?
なぜ銀行に預けておくだけではだめなのでしょうか。いま資産運用が注目されているのは理由があります。ここからは、資産運用がおすすめな理由をみていきましょう。
超低金利の時代だから
銀行に貯金しても増えないどころか、お金の価値が減ってしまう時代。銀行にお金を預けっぱなしにしているのは安全ではありません。
なぜなら現在は、銀行に預けていたお金の価値が下がってしまう時代に突入しているからです。
例えば銀行に10年間、100万円預けておいたとします。その間に物価が上昇すると、100万円で買えたであろう物が買えなくなります。現在のような超低金利では、低下した価値を利息で補うことはできません。
銀行に預けていれば安心できる時代は終り、「物価が上がると預金しておいたお金の価値が下がる」というリスクがあるのです。
自分の老後は自分で備えることが必要だから
自分で思い描く老後を実現するには、資金を自分で用意しておく必要があります。
なぜなら多くの人は公的年金だけでは、ゆとりのある生活をしていくのは難しいのが現実だからです。
公的年金や生活費が幾らなのかは個人差があり、実際に何歳まで働けるのかもさまざまですよね。
最近では老後資金2千万円問題が話題になりました。
公的年金だけではなく投資や税制上メリットのある資産運用を活用して、一定の収入を継続できるようなしくみを作っておくと、理想の老後を送ることができます。
運用のやり方次第でお金は増やせる
ではどのようなことに注意して投資をしていけばよいのでしょうか。
具体的な方法を紹介します。
長期投資をする
長期投資はリスクを小さくする効果があります。
10、20年と長期に株や投資信託を保有し続けるほど、平均収益率が安定し利益が上がりやくなるからです。
金融商品は価格が下がっても、また上がる時期がやってきます。
価格変動を繰り返し、長期で見るとだんだんと右肩上がりの成長をするのが特徴です。
長期に保有していることで値動きに一喜一憂する必要もなくなり、売買コストを抑え、値動きのリスクを軽減することが望めます。
分散投資する
分散投資と言ってもさまざまな種類があります。ここからは投資の分散について、3種類のやり方を解説します。
資産の分散
最も基本的なのは、資産の分散です。
1つの金融商品だけに資金を投入すると、その商品が大きく値下がりした時に大打撃を受けてしまいます。
そのためには金利、為替、社会情勢など、異なる要因で値動きするものと組み合わせることが重要です。例えば株と債券や金は、通常値動きが異なるので、それぞれの価格の変動リスクをカバーできます。
資産全体としてみたときに、損失を抑える効果が期待できる手法です。
地域の分散
投資地域の分散もとても重要です。
一つの地域に投資先が集中していると、災害や紛争、政治的要因などの影響から、その地域の金融市場が大きく変動した時に、大きな損失が発生する可能性が高まります。
そこで国内と国外、先進国と新興国のように、異なる地域を組み合わせて投資をするのが地域の分散です。
保有しているある地域の資産が値下がりしていても、他の地域の資産の値上がりでカバーするというように、価格変動のリスクを軽減することができます。
時間の分散
一度に多額の投資をするのではなく、少額や定期定額で投資をする手法が時間の分散です。
ドル・コスト平均法とも呼ばれ、時価の値動きに応じて価格が高いときには少額、価格が低いときには高額の投資を行うことで、投資価格の平均化ができます。
例えばある1つの投資信託を毎月1万円ずつ1年間購入したとしましょう。そうすると経済の動きによって高い価格によって投資をしている時期と、低い価格で投資をしている時期が生じます。ですが長い目で見ると購入価格は平均化しますので、短期的な値下がりが生じても、損失の程度を軽減してくれます。
このような積み立て投資は、誰でも簡単に時間分散ができるので、王道的な投資手法として知られています。
初心者さんにおすすめな資産運用3選
ここからは資産運用はやったことがない、という方でも始めやすい資産運用のおすすめをご紹介します。メリットやデメリットをみながら、自分に合った投資を選んでみましょう。
積み立てNISA
積み立てNISAは長期、積立、分散投資を支援するための非課税制度で、年間40万円まで投資で得た利益が最長20年間非課税になります。
投資信託の利益にかかる税金は20.315%なので、資産運用して得た利益が100万円の時203,150円お得になります。
積み立てNISAは、少額(100円)から長期間で分散・積み立て投資できるので、初心者でも始めやすい投資方法です。
積み立てNISAのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
・運営益が最長20年間非課税 | ・投資先が少ない |
・少額から始める事ができる(100円) | ・元本保証がない |
・自由に換金可能 | ・所得控除の対象外 |
・年齢制限がない | ・非課税枠の翌年持ち越しができない |
・運用コストを抑えられる | ・損益通算、損失の繰越控除ができない |
・ドルコスト平均法の効果が期待できる | |
・投資のタイミングに迷わない |
iDeCo(イデコ:確定拠出年金)
老後の生活を豊かにするには、なるべく多くの資金を作ることが必要になります。公的年金だけですべてを賄えないという方は、iDeCoを利用して節税するのがおすすめです。
iDeCoは貯金x資産運用のような仕組みの、任意で加入する私的年金制度。銀行預金で老後資金を貯めるよりも、大きな資産を作れる可能性があります。
投資商品をさまざまな種類の中から自分で選び、毎月積み立てながら資産運用ができます。
iDeCoの魅力でもある3つの税制優遇です。
1.掛け金が全額所得控除になる
2.運用して得られた利益が非課税になる
3.受け取る時に税制優遇がある
NISAと同様に、投資商品の運用で発生した利益に税金はかかりません。(課税の場合20.315%)
このようなメリットのあるiDeCoですがあえてデメリットをいうと、原則60歳まで引き出せません。強制的な縛りがあるので、老後の資金を作りたいという方のための資産運用とも言えます。
iDeCoのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
掛け金が所得控除 | 60歳まで換金できない |
運用益が所得控除 | 運用リスクは加入者が負う |
受取時に一定額が非課税 | 手数料がかかり全て自己負担する |
月5,000円からできる |
個人向け国債
個人向け国債とは、国が資金を調達するために発行する債券のこと。
国債を購入すると、国にお金を貸したことになり利息を受け取れます。
金利の下限が0.05%と定められているので、株や投資信託など他の金融商品と比べるとリターンは少ないですがリスクが少ないのが特徴。
元本割れの心配がない投資をしたい方におすすめです。
個人向け国債のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
定期預金よりも金利が高い傾向がある | すぐに換金できない |
少額から投資できる(1万円から1万円単位) | 金利が低い |
安全性が高い | 購入期間が決まっている |
国の信用リスク |
まとめ :リスクを抑えた長期投資で老後資金を増やそう
老後2千万円必要と言われても、すぐに用意できるわけではありません。少しの資金でもコツコツと積み立てられれば将来を豊かにすることができます。
今回ご紹介したおすすめ資産運用を参考に、何かひとつ始めてみてください。金額が小さくても長期で積み立てることが失敗しない資産運用のコツです。
あの時老後資金の準備をしておいてよかった、と思えるようになりますよ!
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